9、ハバロフスクでの休暇

実は、ハバロフスクまで来てその道中があまりに厳しいようであれば、ここで引き返して帰ると決めていた。最終的にヨーロッパまで2万キロくらいを走るだろうから、この1000キロで様子をみて本当にロングランが可能なのかのチェックポイントにしていた。体調異常なし、車も問題ない、スマホも問題なく使える、食事やホテルも問題ない。日本で心配していたよりスムーズにハバロフスクまで着いた。自信はまだなかったが、先に進んでも大丈夫そうな気がした。

ウラジオストクを昼前に出発して、約1000キロを途中仮眠をとりながら次の日の朝5時に問題なく到着した。東京ー福岡間を1日で走ったことになる。これまで、1日の運転で500キロくらいしかなかったのでその走行距離に驚いてしまった。思ったより走れると気づいてこれからどんどん距離が伸びることになる。

(ハバロフスク駅)

(聖堂)

 

ロシアは日本と違いほとんどの都市が内陸部にある。あの広大な国土に、北極、バルト海、黒海、カスピ海、極東のたった5つの水域での貿易港しかない。海に囲まれている日本は港町が発展した都市づくりになり、ロシアは農業を中心とした都市づくりになる。最新の海外のものがどんどん入ってくる洗練された町というより、地元のものを使ってガッチリ作り込んでいく質実剛健な町になっていく。ウラジオストク駅のゴージャスな作りとハバロフスク駅の違いがわかりやすい。

(ディアモ公園)

今日は走るのをやめて、公園にいってのんびりすることにした。ホテルの近くのディアモ公園には夕方の散策を楽しむ人がたくさんいた。この池の横には、競技場、コンサートホールなども併設されている巨大な公園である。

ブラブラと左の道を歩いていると不思議な銅像がいくつも設置されていた。

 

うーん、熱を出した夜に夢に見そうな銅像だった。

不思議な気分になっていると、突然銃声が響いてきた。