139、世界一周航空券で一周してみた!

 

結論から言うと「世界一周航空券」は激安だった!

電車でもバスでも周遊券は激安なものが多いが、この航空券はずば抜けて安い。ただし安さと比例して航空券としての地位は最下層扱い(笑)品行方正な動きをしないと即警備員が飛んでくるレベル。通常の扱いをして欲しければ100万のビジネスチケットを買うのがオススメ。ただし、これでもビジネスチケット最下層扱いは覚悟しないといけない。シニアになってこの航空券を使うときはそんなもんだと覚悟して乗ると、ノーサービスでとりあえず目的地には連れてってくれるので案外納得できるかもしれない。

出発前にはそんなことは知らず、ちょっと夢見がちな旅行の準備をしていた。

パッキングは大型スーツケースに2個にシュラフやコッヘルなどのミニキャンプセットと撮影用のカメラや機材、洋服やサンダルなどの衣類、洗剤や髭剃りなどの日用品などを詰め込んだ。残念ながら移動の多いこの旅行には夢見がちなアイテムに出番がなかった。その辺もおいおい話していこうと思う。

さて、世界一周航空券を簡単に説明すると、航空会社のグループごとに分かれていて、JALなどのキャリア航空会社で構成される「ワンワールド」、全日空の「スターアライアンス」日本人はあまり馴染みのない「スカイチーム」の3グループから発売されている。

<航空会社グループの特徴>

「ワンワールド」は、国を代表するJALやBA、アメリカンなどの一番信頼できそうなグループ。

「スターアライアンス」こちらは第二グループだが、ワンワールドチームが行っていない国を網羅する航空会社が勢ぞろいで,使い勝手は抜群。

「スカイチーム」は、デルタなど、日本では馴染みがないため敬遠されがちのグループ。実は特典が一番多い。特に日本でのこのチームの知名度をあげようと航空会社が無料アップグレード、ラウンジ使い放題など大盤振る舞い。ラウンジやマイルを活用できる旅慣れた人なら検討したい。

今回は、始めてなので安心と信頼を信じて、「ワンワールド」にしたが、最下層のチケットではその御威光は全く発揮されず、残念ながら期待外れだった。

そんな扱いの世界一周航空券はどういった用途に向いているかを実際使った感覚からするとなかなかに微妙。

1年間有効なので、学生時代に各国をゆっくり回りたい人、リタイヤして暇しているのでブラブラと世界を見て回りたい人がメインの利用者かも。一般の人なら各国を短期間でどんどん国を変えて移動していきたい人になるけど、飛行機移動は思ったより時間を食う。

高齢者のブラブラ旅には飛行機移動にいくつかの問題点がある。まずは3時間前に飛行場へいく、出国手続き後、飛行機に乗る、降りて入国手続後、荷物を受け取りホテルへ行く。この一連の作業に丸1日食ってしまう。国をまたいで移動するので、入国のたびに緊張しているので疲労度もかなりある。次の日までぐったり。

ヨーロッパならばこの世界一周券を使わず、格安航空券でヨーロッパの都市に行って、各国をレンタカーで回る方が時間とコスパがいい。車でホテルからホテルに移動したほうが圧倒的に楽。間に観光をはさめば時間のムダがない。

というわけで世界一周航空券は、ヨーロッパなどの狭いエリアをチマチマ飛行機に乗るより、一気に8時間以上飛行機に乗ってワープするのに向いている航空券だと思う。

しかも高齢者になると荷物移動が面倒くさい。車なら乗せっぱなしで気軽にウロウロできるのにと思うだが、飛行機移動だと一度ホテルへ行って荷物を預けてそれから観光なので、ホテルに着いたときには疲労困憊。観光はもういいやとなってしまう。例えば、東京ー静岡を飛行機移動しなければならない面倒くささに近いかも。というわけで70代以上の高齢者にはおすすめできない。特に足腰が弱っているとなおさら。

そういえば海外では単独の車椅子旅行者が非常に多い。空港では係員が押してくれて入国審査も税関もスムーズ、ホテルでも至れり尽くせりでタクシーに乗せてくれる。見ているとそんなに足が悪いように見えない人達が車椅子で移動していた。年取ったらこの方法があるかもと外国人のずる賢さに感心した。

色々言っても50万で世界一周は激安なのは間違いないが、そんなこんなで使い道が微妙なので普及していないのかも。

ドル円が3月から急激に安くなりとうとう150円になってしまった。本来、日米だけのはずなのに関係のない国も調子に乗って1.5倍に。いつになれば円高になるのかわからないので、行きたいときに行ったほうがよさそう。

円安の話がでたので、お金の話をすると「今や旅行に現金は不用品」だった!

地の果てアイスランドやインドネシアのボロボロの店でもアップルペイ使えるので現金なんてほとんど使わない。ましてや高齢者の行くところは高級ゾーンばかりなので現金をゴソゴソだしている人なんかどこにもいなかった。

ところで、なにを持っていけば世界一周は大丈夫なの?という人に。

<絶対必要な世界一周三種の神器は?>

1、スマホ できれば2台(古いスマホに楽天SIMが必須。こちらがメイン)

2、ポケトーク(思ったよりどこでも使える)→シニアは絶対必需品

3、Airtag(スーツケース・バッグにつける)→全旅行者の必需品

次に必要な準三種の神器は?

1、Apple Watch(単独では位置確認に、カップルならはぐれたとき効果絶大、精度抜群)

2、全世界電源変換器(どこの空港でも売っている)

3、Anker バッテリー(10000以上)

<スマホの必需アプリは?>

・Booking com等のホテル予約サイト

・Google map、mail

・純正の「探す」

・google翻訳

・為替計算機

・Whatsapp←外人はLINEは使っていない。これが標準。

・Paypal←外国でネット予約するときはこれが標準。

あとは小型スーツケースと5日分の洋服があればいいかな。機内にも持ち込める小型スーツケースだとどんなに乗り継いでも手荷物ロストがないのがいい。一度ロストすると手続きやメールとかで1週間以上取られる。見つかればいいが世界一周旅行者はどんどん移動していくのでほぼ出てこないと考えたほうがいい。小型スーツケースだと旅先で見つけたお土産は諦めるしかない。洋服は安いH&Mなどで買って使い捨てるのがおすすめ。夏場ならTシャツと短パンくらいしか買わないけど。

洋服はファスナー付きがおすすめ。座ったり立ったりが多い旅行はポケットのものがなくなる。薬とカードは2箇所に分けて持つ。薬の入ったスーツケースがなくなるとそこで旅行は中止になる。

僕の場合は、車中泊をしたいのと、釣りや三脚を使った本格撮影をしたかったので荷物が増えたが、最低限なら上記のもので十分。女子はこれに化粧品かな。

<世界一周旅行の撮影機材は?>

・スマホ2台

・GoPro

スマホは動画を長回しすると熱で勝手に終了するのが問題なので長回しはGoProに任せて、それ以外の写真・動画はスマホだけで完璧。一眼レフは不要。

<スマホは2台必要?>

僕の場合は役割を変えて2台持ちにした。撮影時は、落としたり傷ついたりするので古いスマホを撮影用機材として利用。決済機能やメールなどはメインスマホでというふうにした。もちろん、スマホを忘れたりしたときは、もう一台のスマホが簡単に見つけてくれる。大事な撮影データのバックもできるので、海外旅行には2台持ちがおすすめ。古いスマホにもSIM(楽天)を入れたい。

<海外用のキャリアはどこがベスト?>

今回、全てにおいて驚いたのは「楽天モバイル」が問題なくどの国でもにつながること。なおかつすべての国で4Gまたは5Gだった。楽天は激安キャリアなので馬鹿にしていたが、その実力は「海外最強のキャリア」だった。長期海外旅行者にアハモの2週間以内、20GBを超えたら3Gにするなんてありえない。トラブルがあったら20GBを簡単に超えるのでそのときは路頭に迷うしかない。色々批判されている「楽天トラベル」5GB・2500円でいくらでも追加できるなんて素晴らしすぎる。海外好きなら最高のキャリアでしょう。国内も楽天がなぜ叩かれるのかわからない。全国の楽天以外のキャリア従業員が一斉に叩いているだけかも。もうソフトバンクやAUに移動する理由はひとつもない。菅さんありがとう。

<暮らすのにはどの国が最高?>

アメリカ、カナダ、ロシア、北欧、ヨーロッパ、東欧、中東、東南アジア、色々行ってみたけど、どの国がベストかと言われると、驚いたことに「日本」でした。治安、衛生面、民度、人間性、交通、物価、どれをとっても世界最高レベル。これに気づいた欧米人や東南アジア人が押し寄せてくるのも理解できる。