140、イスラエル・パレスチナ戦争

23年10月に入ると中東できな臭いニュースが飛び込んできた。数十年揉めに揉めているイスラエルにパレスチナのハマスがミサイル攻撃をしてしまった。ここまではよくあるパターンだが、今回はライブ会場を襲い、派手な格好で浮かれている民間人を数百人拉致してしまった。これにはさすがにイスラエル側も激怒して戦争宣言することになった。

なんでこんなことになったかというとこれまでの領土問題が原因になる。

イスラエルとパレスチナの領土の推移。劇的にパレスチナ側がなくなっていくのがわかる。

1946年まで遡る中東問題を言われてもピンとこないので、日本の1946年をみればわかりやすい。

第二次世界大戦が終わり、GHQが戦争犯罪をさばいており、世間はインフレと戦後復興に向けて悪戦苦闘している時代。この年に生まれた人は、現在77歳。

この世界大戦のドサクサにまぎれてイスラエルはパレスチナの6%の領土を占領。米英の後ろ盾でどんどん領地を広げ、たった25年で領土の75%を実効支配してしまった。なんだかこれもピンとこないので日本で例えたほうがわかりやすい。

日本の面積は本州が65%、北海道が20%、九州が約10%、四国が約5%なので、25年間で、北海道と本州を傍若無人な外人に乗っ取られ、そこにいた日本人全員が九州と四国に移動させられたようなものになる。

さらに45年後には、8%しか残っていないので、日本人1億人が九州にギュウギュウ詰めにさせらていることになる。当然収まりきれないので難民として数千万人の日本人が世界中に移動していくことになる。実際、世界中の難民の5人に1人はパレスチナ難民になる。

あの世界大戦後に日本がこうなっていたかもしれないと考えるとパレスチナ問題は、日本人としてはなんともいえない複雑な心境になる。この戦争は、ロシア・ウクライナ戦争とは次元の違う凄惨さがある。米英はこの凄惨さの原因が自分達とわかっているので、後ろめたさからできるだけ穏便に済まそうとしている。このままいくとイスラエル・パレスチナ戦争は、ロシアとの最新鋭の武器を使った派手な戦争とは全く違う、木刀やスコップで女子供を容赦なく撲殺し、井戸に毒を投げ込む戦争になる。イスラエル大統領は、ハマスを殲滅すると言っているがそれは次から次へハマスに入隊するガザ地区パレスチナ人を全員殺してしまうということになる。当然、世界中に散らばった元パレスチナ人達は自分の親や兄弟が殺されることに反発する。ロシアの空港に降り立ったイスラエル人を大勢のパレスチナ難民が取り囲む事件や、難民を受け入れてきたトルコ大統領が、パレスチナ人の集会でイスラエルは敵だと宣言したり、ニューヨークで大規模なデモや暴動になったりする。岸田はこの辺の理解が足りなく安易にテロはよくないと言ってしまうが、米英が穏便にと思っているなら黙っているが正解だろう。メディアもウクライナ戦争に飽きてきたからいい材料だと騒いでいる。この問題に首を突っ込むのは比較的穏便なKGBよりも恐ろしいことになると理解すべきだ。

職業軍人達はルールを守って戦争をしなければならないと言っている。ブラックホーク・ダウンという映画でアメリカ軍に目の前で親を殺された小さい子供が、親が落とした銃を泣きながら拾ってアメリカ軍に向けるとその子を容赦なく殺すシーンがある。イスラエルがアメリカ軍、パレスチナがその子供に見えてしまうのは僕の勘違いだろうか。

ロシアがウクライナに侵攻したときに、ロシア人が最初にウクライナ人に攻撃されたと言っていたがあれは自作自演ではないかという疑問を投げかける人が大勢いた。今回もイスラエルの自作自演ではないかと疑ってかかるべきだと思う。日本もロシア・ウクライナやイスラエル・パレスチナなど直接的に被害を受けない地域での領土間紛争に手を出すのは火傷では済まない遺恨を残す。フランスなどはいい例で自国がロシアに侵攻されたら一目散に助けてくれというくせに、遠く離れた中国・台湾紛争は、オラには関わりないから勝手にやってくれとわざわざ言いに来た。日本としてはムカつく行為だが、これが世界の常識なんだろう。

いずれにしても日本人としては、ジワジワと欧米からアジアへ飛び火してきている感じがなんとも気持ち悪い。次は、イランを巻き込んだ中東戦争からインドVSパキスタン、その次は中国VSフィリッピン。その次はロシア・北朝鮮VS韓国。最後に、ロシア・中国VS日本・台湾になるような気がする。その頃には、ウクライナ戦線からヨーロッパ全域に広がり、第三次世界大戦に突入しているだろう。

これは第二次世界大戦時のドイツと日本の侵攻を表した図。

矢印を反対方向にすると現状に近い。どこが狙われているか一目瞭然。今は80年後に先祖の恨みをはらすべく復讐されていると思ったほうがいい。いじめられた思いを彼らは忘れていない。

のんきに世界一周旅行できるのも来年あたりが最後かもしれない。